低リスクでの起業ができる
士業全般にいえることですが、独立開業する際に例えば飲食店や美容院などと違い、設備費用もほとんどかからず、また、開業後の運転資金も低く済みます。
また、司法書士の仕事には法律によって守られた「独占業務」があるため、業務が軌道にのれば安定的な収入をもたらしてくれます。
いわば司法書士資格という参入障壁がある状態なので、競争も一般的な仕事と比較すれば少なくなります。
総じて非常に低リスクでの起業が可能であるといえます。
就職先も多数
また、就職先に困らないことも司法書士資格の大きなメリットです。
司法書士登録をしていなければできない業務があるため、忙しい司法書士法人は常に合格者を探している状態なので、都市部であれば就職先に困ることは少ないでしょう。
実際多くの方が、既存の司法書士事務所で半年から3年程度の実務経験を積んでから独立開業しています。
争いを未然に防ぎ、幸せを作り出せる仕事
収入以外にも司法書士の仕事そのものにはさまざまな魅力があります。
司法書士の仕事をひとことで表すなら「法律を使い権利を守ることで争いごとを未然に防ぐ」ことです。
代表的な仕事である「不動産登記」では、不動産の売買契約が適法に成立しているか、どのように名義変更するかというような問題を法律知識を持って解決し、取引の安全性を担保します。
また、「商業登記」は、世の中にあるさまざまな会社が、安全な取引ができるように相互に相手の信用力を把握するためには欠かせない仕事です。
自分自身が法律的な争いごとの当時者の立場なる弁護士とは違い、争う立場に立つことが少ない司法書士は、性格的に他人と争うことが不得手な方にもおすすめできる資格です。
また、司法書士の仕事では、マイホームの購入や会社の設立など、夢の実現や大きな人生の節目となる機会にかかわることが多くあり、他人の幸せに関わることができる喜びもあります。
人生の選択肢が大きく広がる
司法書士として働くのであれば、独立開業か勤務司法書士かという選択がまずあります。
それ以外にも法律の専門知識を強みとして、一般起業の法務部で働く道もあります。
独立開業するのであれば、自宅の近くで開業したい・登記の業務を中心に仕事がしたいなど、勤務場所や業務分野・業務の量・勤務時間などさまざまなことを自分で決めることができます。
地域的な観点としては、日本司法書士連合会によれば、一番市民に身近な裁判所である簡易裁判所の管轄区域内の99%以上に司法書士事務所があり、全国どこでも司法書士に対する需要があることがわかります。
また、一般の会社と違い、女性であれば、出産・育児などで仕事を一旦離れても復帰することは容易で、就職難とは無縁です。
そして、司法書士の仕事に定年はないため、業務を通じて体の動く限り一生社会に貢献しながら収入を得ることもできますので、60歳以上で活躍している司法書士もたくさんいます。
このように仕事のスタイル、働く場所を自由にデザインでき、性別問わず一生続けられる点こそ司法書士の資格の最大の魅力かもしれません。